銀座いせよしについて

2018年4月18日 (水)

十周年を迎えての感謝です

卯の花、小手鞠と白い花々が咲き乱れる季節となりました。 

皆様、いかがお過ごしでしょうか? 

日頃より銀座いせよしをご愛顧頂きありがとうございます。

「皆様のおかげで銀座いせよしは、この四月で十周年を迎えます。」

まことに御贔屓、ありがとうございます。

そこで本日は改めて、感謝の意を表するとともに、当店を設立したいきさつを、お伝えしたいと存じます。

まずは私ごとですが、日本が全体的に西洋嗜好で歩んできた時代に、私も幼稚園からピアノや洋画を習い、英米ポップやハリウッド映画を好んでまいりました。大学卒業後は女性も対等に働けると、アメリカ系銀行のシティバンクに勤め、その合理性やスピードを学びました。 

そして九年が経ったころ、両親が老いていく中で、四代続いた実家の呉服店「伊勢由」の跡継ぎがいないことを憂い、銀行を辞めて実家の跡継ぎとなりました。それは、わたしが小さい時から着物が好き、という気持ちが大きかったからだと思います。1999年でした。 

仕事を始めると、着物の美しさ、和の世界の奥深さにどんどん魅了されました。もっと知りたい、知ったことを伝えたい、と好奇心と共感を求める気持ちが湧いてきました。 

当時、呉服業界では職人が激減、廃業、倒産と相次ぎました。新しいお客様を増やしたくても、世間では、和の文化は外国のもののように遠い存在、と捉えられていることを知りました。 

お客様に店に入って頂く工夫を様々考え、失敗を繰り返し、行き着いたのが「銀座で小さな和講座」でした。

能、華、香、書、三味線、小鼓、骨董の見方、などが一年目に催した講座です。気軽に広く和の文化に触れる形式のセミナーを作り企画しました。 

それは、閉鎖的と思われていた和の世界では無謀に見えることでした。

当時は「本物の○○先生がみえるのですか?」と聞かれたくらいです。

しかし、意外にも一流の先生は皆、気さくで、惜しみなく核心を教えて下さいました。そしてこの講座は好評を得、その後10年続けて今では250回以上を数えています。

この頃から、目には見えないもの、例えば“和服が持つ力”や“ご先祖の存在”などを深く感じるようになりました。すると、私の周りには不思議なことが頻繁に起こるようになりました。 

例えば、正倉院の御物の復元などをさせて頂いた、先祖である木画士の木内喜八、半古、省古、三親子の存在が、あるきっかけから判明しました。千谷家は初代に子供がいなかったことから、二代目は土屋家より養子をもらい初代と同じ、千谷由太郎を名乗らせました。同じように土屋家より木内家に養子に入ったのが、木内半古です。木内半古は喜八の甥にあたります。

(弊店のブログに詳細がありますので、参考にご覧くださいませ。 

http://www.iseyoshi.info/blog/2015/06/post.html   

http://www.iseyoshi.info/blog/2017/11/post-7ea7.html  )

 そのおかげか、ご先祖たちを通じての恩師や人様との出会いが、今では大切なご縁として続いています。その他にも先祖を知る方々との出会いが増え、そうした方々の話を通して、暖簾を守ってきた先祖たちが、忍耐強く、時に壮絶で、早逝の方も必死に生きたのだという足跡に学ぶようになりました。

両親の代には気づかず目を向けておりませんでした、そうした事柄に不肖なわたしが気付いたのも、ご先祖のおかげでした。

 現在は伝統的な日本文化の衰退で、和服も職人さんの技術のこもった品が途絶えかけ、大量生産型に移行しています。そんな中、若い世代や和服を知らない方々にその魅力を伝え、少しでも技術が継続されるよう、これからも魂の入った着心地の佳い和服をご紹介して参る所存です。

 どうぞ、今後ともお引き立てくださいますようにお願いを申し上げ、ここに筆を擱きます。

銀座いせよし 和服創案店 店主  KIMONO Designer

千谷美恵(ちたにみえ)

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